インプラント治療が失敗に終わる原因はさまざまですが、ここで日常、遭遇するインプラント治療の失敗の原因をあげます。この、内容は一般に述べられているものと多少違いがあります。なぜならば、通常に述べられている失敗の原因の多くは、インプラント治療ができる歯科医院でおきる失敗について、のべられていますが、実際には、常識では考えられないような問題外の失敗が、それ以上にみうけられるからです。

  1. インプラントが最初から、その長さの半分しか骨に埋入されておらず、のこりは柔らかい粘膜にしか接触していない。
  2. インプラントと、虫歯、歯周病などで直ぐにダメになりそうな自分の歯が、人工歯で連結されているもの。以上の2つは、歯科医の常識では、考えにくいことですが、実際、巷ではこういう初歩的なことによる失敗が多いです。少なくとも、他医院でインプラント治療を受けて失敗して、当歯科院を受診される方のインプラント治療失敗のトップは上記の2つです。
  3. インプラント、人工歯が骨、歯茎から口の中に出る貫通部の歯肉の状態がよくない(頬粘膜をひっぱた時に、貫通部の歯茎が一緒に動くと、よくない。インプラントに刺激が伝わる)
  4. 歯ぎしりなどの癖がある
    歯ぎしりしている間は常にインプラントを横倒しする力がかかり、また、その力が尋常ではない。
  5. インプラントの長さがみじかい
    インプラントの長さが10ミリ以上あればいいという研究者も多いが、また、長いほうがいいという研究者も多い。私の臨床感覚としては、長いほうがいい、特に上顎前歯部は13ミリ以上の長さが必要と考えている。
  6. もともと重度の歯周病で歯を失った方。最近は抗菌療法で解決しやすくなってきています。